気が小さい太めゲイなむらさき日記

割と周りに知られている気が小さい大柄なゲイです。そんな私の日常や気になったことや想いを。

「だれもが愛しいチャンピオン」続き

 

violet-roses.hatenablog.com

少し前に観たこの映画、ブログは書いたのですが、

イマイチ、私が言いたいことが書ききれていなかった気がするので、

再度チャレンジしてみます。

ですが、やっぱり同じ内容になるかもしれません。

 

 

私が注目したのは主人公であるマルコです。

彼は最初、良くない言葉を使って社会奉仕を嫌がります。

ですが実際にチームに出会い、1からではなく0からコーチをしていきます。

何度も彼はコーチなんてできない、と言い訳をします。

その言い訳の理由は「彼らはバスケットができないから」なのです。

知的障害者だから」ではないのです。

マルコはすごく自然に、バスケットができない人をコーチングできない、

と訴えておりました。

前回最も言いたかったのがこの部分です。

マルコが対”人”として、至極普通に接し、至極普通に困り、至極普通に怒る。

この部分が根本にあるので、この映画は面白いのだと私は考えます。

社会的な問題提起などが全くないとは言いませんが、

それよりも俳優同士の掛け合いだったり、周囲を気にしない行動だったり、

その方が面白いのです。

 

この映画はドキュメンタリーではありません。

演じているのは障害者の方々ですが、

オーディションを突破した俳優さんたちです。

その方たちが自分たちの個性というか、強味を利用して、

映画を面白くしています。

 

マルコがいい具合にツッコミ役になったり、あきれてみたり、

それでも憎めない友人というか、切れない絆というか。

それが映画の始めの方から表現されています。

「君はきっと彼らのことが好きになる」

マルコが最初にバスケチームの事務所に行ったときに

責任者に言われた言葉です。

そんなことは、という表情と態度をしていたマルコですが、

中盤くらいからはずっと彼らの虜になっておりました。

 

また虜になったのはマルコだけでなく、

スクリーンの前で笑っている私も虜になっておりました。

観る前はどうなんだろう、ブログに感想を書くのが難しいだろうな、

言葉を選んで書くことになるだろうか、

面白くてもいっそのこと書かないで、

自分の内側で納得していたらそれでいいんじゃないか。

なんてことまで考えておりました。

しかしそんな心配はまったくもって不要でした。

心の底から笑って、みなさんにぜひとも観てもらいたい、と。

 

単館系で大きく公開はしていない映画ですが、

ぜひともご覧いただければと思います。