気が小さい太めゲイなむらさき日記

割と周りに知られている気が小さい大柄なゲイです。そんな私の日常や気になったことや想いを。

THE LAST DAY & THE NEXT DAY(ネタバレちょこっとあり)

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ネタバレしないとお話できない内容かなと思います。

演劇ってそういうものだと言われたらそうなのでしょう。

いろいろ話したいけれど、話せる相手もいないので

私が思ったこと、考えたことを、このブログに書いてみます。

内容を書いていくので、そういうのダメだなという方や、

そもそも演劇のネタバレを書くのはダメだということでしたら

教えていただければ幸いです。

 

 

 ここからネタバレ含めた感想を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川崎太郎は何らかの理由で舞台上で幾度か死にます。

しかし昨夜死んだはずなのに、次の日の朝にはベッドで目覚めます。

他の入院患者が寝ていたはずのベッドで、

そしてその入院患者は昨夜死んだと伝えられます。自分ではなくて。

そして死んだ入院患者が繋いでいた関係は

川崎がもともと持っていたものとなります。

自分にはなかったものをどんどん手に入れていく川崎。

 

厚木の部下は自分の部下になり、中井の妻は自分の妻になり、

大山の母親は自分の母親になります。

どんどん混乱する川崎ですが、時間が経つにつれ、

もともとそうだったかのように馴染んでいきます。

いつの間にか厚木の部下に仕事の指示を出し、

中井の妻といい夫婦関係になり、

大山の母親と人生を送ることになります。

 

あれ?と思うんですよ。舞台上の数日前で川崎はおかしいおかしい、

って言っていたのに、今日は普通に話をしている。

でもふと思い出して、この人は違う、僕との関係じゃない。

と苦しむのに、またちょっとすると普通に接しているんです。

観ているこちらとしては確かにこれらの人々は川崎太郎との関係ではなかった、

と知っているはずなのに、なんだか自分の記憶が間違っていたのかな

元々川崎との関係だったのかな、とうっすら思い始めてくるんです。

死んだ入院患者も二度と舞台には現れないので、

いたことは覚えているんですが、なんて名前だったっけ、

どんな人だったっけ、今に集中すると記憶が曖昧になります。

 

いろいろな関係を手に入れていく川崎ですが、失っているものもあります。

もともといた「彼女」は、奥さんを手に入れた関係で「浮気相手」になり、

彼女が耐えられなくなって関係は消滅していきます。

元々いた「母親」は認知症を患っていたのですが、

新しく「元気で若い母親」を手に入れた時点で消滅しました。

その時点の川崎は何もわからず混乱しているとはいっても、

すぐに新しい妻や母親と打ち解けていきます。

あれだけ彼女のことを想っていたのに。あれだけ病気な母親を心配していたのに。

怖いのです。川崎の行動もですが、観ている自分が正しいのかどうか、

そもそも何が正しかったのか、何が間違っていたのかもわかりません。

 

川崎が死ぬたびに姿形も名前も変わりませんが、

他の入院患者さんの属性がいろいろと追加されていきます。

その川崎の入院理由も不思議です。

バイク事故で大事をとって検査入院なのですが、

たまたま通りかかった救急車に運ばれて入院となります。

検査入院なのですが、医者が川崎に内緒で家族と話しており、

あまり身体はよろしくないので興奮すると胸が痛んで死にます。

 

そもそも川崎太郎は本当に「川崎太郎」なのでしょうか。

大学時代の後輩が病院に勤めていて、

それがきっかけで会社や家族と連絡がついたのですが、

そもそも後輩が思っていた川崎と現実の川崎は異なっていたことが判明します。

ならばこの川崎は本当に「川崎太郎」なのでしょうか。

彼が本当は誰なのか、本当に「川崎太郎」だったのかすら疑ってしまいます。

 

長くなってきちゃったし感想でもないけれど、

また次もこの続きを書きます。自分の頭の中の整理を兼ねて。