わたしの恐怖症またはいかにして、遠い二つを重ね合わせるのか
怖さ
人はいろいろなことを恐れます。
私も高いところに行くと足がすくみますし、狭いところは息苦しくなります。
あまりに広いところは不安になりますし、人が多くても不安になります。
私は想像力が豊かなのか、ただ怖がりなだけなのか、
いろいろなことを無駄に考えては怖がる性分です。
そんな私が漠然とした恐れを感じることがあります。
「トリフィド時代」というお話をご存じでしょうか。
私も実際に読んだことはなく、あらすじをなんとなく知っているだけです。
ただこの話を知ってから、未知のモノに触れるのが少し怖くなってしまいました。
さて昨今の状況に当てはめてみますと、
少し前に「アマビエ」が話題となりました。
疫病が流行するので私の絵を見せよ、と話したとか。
別段アマビエを否定する気は毛頭ないのですが、
見せたらどうなるかがよくわかりません。どうなるんでしょう。
治まるのでしょうか、安らぐのでしょうか、それとも。
トリフィド時代に出てくる流星群ではないですが、
あまりに飛びつくのはちょっと怖い気がします。
考えすぎなのかもしれませんが、私が天体ショーを見なくなったのは
トリフィド時代を知ってからです。
フィクションに恐れている私は滑稽に映るかもしれません。
確かに自分でもおかしいのではないか、と思います。
しかし未知のものを恐れるということは、
私の中で大きな恐怖症の一つとなりました。
何もなければそれでいいのです。
私だけが怯えるだけならそれでいいのです。
ちょっとだけ二の足を踏んで石橋を叩いているだけなのです。
いつかこの誇大妄想から自分が解き放たれるときが来ますように。