気が小さい太めゲイなむらさき日記

割と周りに知られている気が小さい大柄なゲイです。そんな私の日常や気になったことや想いを。

#架空レビュー 「トタン屋根からこんばんは」

※このレビューは「架空」のものについてのものであり、

 出てくる内容はほぼすべてフィクションです。

 

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「トタン屋根からこんばんは」

2005年 日本映画 98分

 

架空映画「トタン屋根からこんばんは」を観ました。

2005年話題となった映画でしたが当時はタイミングが合わず、

ようやく観ることができました。

短い映画なので軽く観るには最適だと思います。

 

野宮一家の自宅が主な舞台となるファミリーコメディ映画です。

ほのぼのする家族は観ていて心が温かくなりますよね。

特段大きいことが起こらず、淡々と家族個々人の説明がある前半と、

まさかあんなことが起こるとは!という後半部分。

若干前半は単調で少し飽きそうにはなりますが、

それがすべて後半につながっていくのは圧巻です。

 

主人公の野宮隆の土日の2日間で前半が土曜日、後半が日曜日です。

休日はほぼ家から出ないライフスタイルの野宮隆が、

日曜日意を決して出かけるかどうか、が大きなポイントとなります。

ここの葛藤がいいんですよね、

我々にとっては選択でもないようなただの日常なのですが、

彼にとってはアイデンティティとも関わる問題になっていくところが。

前半で出てきたいくつかの物や事象が、後半に綿密に絡んできますから、

未見の方は前半からしっかりと確認するか、

全て観てからもう一度観ることをおすすめいたします。

 

野宮隆を演じている室林君がいいんですよね。

適度にどんくさくて、適度にがさつで、それでいて決めるところは決める

っていうそんなキャラクターである野宮隆をしっかりと演じております。

途中に出てくる台詞の「オクタン価を気にするなよ」に

なぜだか感銘を受けてしまいました。

いろいろあった上で彼がこれを言うんだと思うと、感慨深い思いがしました。

 

ネタバレになるので詳細は語らないのですが、

野宮隆が玄関の扉を開けるかどうかの一悶着のシーン、

最初は笑えてくるんですが、だんだん涙があふれてきました。

長いようで短かったそのシーン、良かったなぁ。

 

話題となった作品は今見てもやっぱり面白かったです。

まだ観ていないこともぜひ一度。

 

 

個人的に好きなシーン

隣人のゴルフ練習を眺める野宮隆