resistance
高校時代に図書館で借りて読んだ本の話です。
もう20年以上前であり、細かいところまでは忘れましたが、
お話全体に流れる空気感というか、独特の雰囲気が
今でも心のどこかに突き刺さっているようです。
半村良著「岬一郎の抵抗」
【中古】 岬一郎の抵抗 1 / 半村 良 / 集英社 [文庫]【ネコポス発送】
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > 小説・エッセイ > 日本の小説 > 著者名・は行
- ショップ: もったいない本舗 お急ぎ便店
- 価格: 279円
上中下巻の長いお話です。
前回も本をオススメしたブログ記事を書きましたが
今回も内容には触れずに読んだ気持ちを書いてオススメできればと思います。
非常に恐ろしい小説です。恐ろしいといってもホラーとかサスペンスではなく
日常に覆いかぶさってくるような、そんなお話です。
とはいってもSF小説であり、設定も日常とはまったく異なるのですが、
作品全体にひたひたと忍び寄るものに対する焦燥感と不安感、
少しずつ陰鬱になる雰囲気がなんとも言えない気分にさせてくれます。
もしも自分が物語に現れる誰かと同じ立場だったら
私も同じような振る舞いをするのではないか、という気持ちが芽生えてきます。
うまく言い表せないのですが、この物語の世界ほど
あまり入り込みたくありません。前回のトミーノッカーズもそうですけが。
やはりこの小説も、興味をもたれた方がいらっしゃったら
まったく何も検索せず、本を手に取ることをオススメします。